茨城県日中友好協会、北京の日中友好交流大会に出席!

zhongriyouhao20155月23日、北京・人民大会堂で「日中友好交流大会」が開催。二階俊博自民党総務会長・全国旅行業協会会長が3000人の訪中団を引き連れ、それを習近平国家主席が歓迎したというニュースが報道されましたね。実は私たちも、運に恵まれその会場にいました!!!

あの3000人は全国各地から集まった観光関係者、日中友好関係者たち。茨城県日中友好協会も12人で訪中団を結成し、人民大会堂に向かったのでした。写真のバックに映っている建物が人民大会堂です。天安門広場の西側に位置しており、毎年3月に全国人民代表大会(全人代)が行われています。
私自身、中国にはそこそこ関わってきましたが、人民大会堂で開催されるイベントに出席するのは、生まれて初めて。それだけに、この日を心待ちにしていました。

巨大なサプライズ!!

しかも、習近平国家主席が式典に出席するというじゃありませんかっっ!!! これは本当に巨大なサプライズでした!!! そもそも今回のイベントは、政治色の薄い民間交流行事。習近平国家主席が出席するタイプの行事ではありません。ところが現地に着いてみると、出席の知らせがあり、訪中団一同「本当ですかっ!?」とド肝を抜かれたのです。

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国家の最高指導者が出席することもあり、何重ものチェックを受けた後、人民大会堂の会場に着席。コンパクトデジカメは持ち込みOKでしたが、一眼レフはNGでした。3000人が一堂に会する光景はちょっとしたカオス。人多し!! 前方のステージに設置された巨大モニターには、中国各地の魅力を紹介する動画が流されていました。

習近平国家主席、二階氏が登場!!

そして、習近平国家主席(写真中央)、二階氏(写真左)が会場に登場!! コンデジで遠くからの撮影では、この画質が限界。高画質のシーンは新華社の報道がベストかも。こちらには重要談話の内容も日本語で載っているので、ぜひご覧下さい。
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談話は約10分間という異例の長さ。歴史問題へクギを刺すコメントは当然ありましたが、全体的には大きな歓迎の意を示されました。個人的には、遣唐使として中国に渡った阿倍仲麻呂と詩人の李白らの友情にも言及して、「2000年の歳月の中で『平和友好』は両国民の心の主流だ」と述べたことにジーンと来ましたね。

続いて、二階氏は「習近平国家主席の挨拶の意味を理解し、その実現、実行のために努力する。ともに日中友好のために力を尽くすことを誓う」と述べました。親中派議員として長く中国と関わって来た二階氏の成果が結実した瞬間でした。

さまざまな演出で訪中団を歓迎!!

今回の出来事、中国ではビッグニュースとして報道されました。翌24日の人民日報では1面を使った大きな記事になっていましたし、国営放送の中国中央電視台(CCTV)でも長い時間を割いて報道していました。日中関係が冷え込んで以降、中国では反日ニュースが多かったので、巨大な前進です。
そして、日本でも各メディアが報道。こちらも同様に、嫌中・反中ニュースもしくは無視がほとんどだったので、情勢の変化を肌で感じることができます。

さて、報道では指導者たちの談話で終わっていますが、その後、中国側がさまざまな演出で3000人の訪中団を歓迎してくれたのです! ここで一部をご紹介しますね。
中国と言えばやはり京劇。北京京劇院(写真左)が『梨園薈(梨園物語)』を演じました。写真右も中国の伝統演劇のひとつで、『変臉』(へんれん)と呼ばれるもの。仮面が一瞬で何度も変わっていく、不思議な演技で観客を魅了しました!
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伝統芸能だけでなく、中国の現代芸能も披露。世界的なピアニストとして活躍している郎朗(ラン・ラン、wiki)が、『肖邦円舞曲(ショパン:華麗なる大円舞曲)』を演奏しました。写真右は甘粛省歌舞劇院と北京歌舞劇院による『絲路印象(シルクロード・ファンタジー)』。中国の歴史の厚みと、民族の多様性を感じました。
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そして大団円を迎え、夢のようなひと時が終わりました。
zhongriyouhao2015-8ここまで来るには、日本と中国のさまざまな人々が裏方として奔走したことを忘れてはいけません。彼らの尽力によって、4月に安倍晋三首相と習近平国家主席による日中首脳会談が実現し、今回の出来事につながったんですね。

国が異なれば摩擦や対立が生まれるのは必然。それでも、国内だけでは解決できない課題を抱えているのは日本も中国も同じ。協力し合うことで道が開けることも多いのです。とくに政治的な対立とは無関係に続けられる民間交流、いわゆる「民民外交」は危機的な状況の中で、底力を発揮する場合があります。

私自身、運良く一生に一度あるかないかの体験をしました。この経験を活かして、これからもできることを淡々と続けていこうと思います。

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150519_nikkanko日刊工業新聞の金融面で担当させていただいている「転換期迎える中国経済」(毎週火曜日、全5回)。本日、最終回が掲載されました!! 最終回のテーマは「中国情報の集め方」です。たしかに、中国はわかりにくい国です。私のように留学したり、中国人の友人がいる人の方が少数。多くの人にとっては、ステレオタイプのイメージが強すぎて、実態がつかめないと思います。

そこで、これまでの経験で積み重ねてきた「中国情報の集め方」、その一部を記事に書きました。一般の方にとっては、これだけでも結構な情報が集まると思います。

日本の市場は少子高齢化のため、確実に縮小します。だから、どうしたって海外との取引を活発化させないといけないんですね。中でも中華圏は重要。「近くて遠い国」だったものを、本当の意味で「近い国」にすることは大きな意義があると思います。

自分にとっても、今回の連載は大きな意義がありました。これまでメディアではあまり発信されてこなかった中国の側面を伝えることができたからです。これらの情報が、少しでも読者の方々のお役に立てれば嬉しいです。

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150512_nikkanko日刊工業新聞の金融面で担当させていただいている「転換期迎える中国経済」(毎週火曜日、全5回)。先週がゴールデンウィークでお休みだったので、本日第4回目が掲載されています。

今回のテーマは台頭する中国企業! なんといっても凄まじいのは携帯電話メーカーの小米科技(シャオミ)ですよね~。設立わずか4年でアップル、サムスンを抜いて中国シェアNo1に踊り出たのですから。高機能で低価格を売りにしたスマホを大量に投入し、ここまでの快進撃を実現させました。

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写真左が創業者で会長兼CEOの雷軍(レイ・ジュン)。45歳という若き経営者です。彼はマーケティング戦略も巧み。それを象徴するのがこの写真。右の男性は中華圏を代表する大スターのアンディ・ラウ(劉徳華)です。こうしたプロモーションを仕掛け、急激にブランド力を高めていったんですね。

ここまで凄まじい企業が隣国に登場したにも関わらず、メディアから流れる中国ニュースは相変わらずわずか。そのため、日本で知っている人はかなり限られています。それがとっても残念なんです。アジア軽視の報道姿勢を続けることは、これからの日本にとって、百害あって一利なしだと思います。好き嫌いはあるにしても、中国が世界で重要なプレーヤーになっているのは、もはや現実。日本が「世界の情報過疎地」になってほしくない、そんな想いを込めて記事を書きました!!

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シャオミ、ただいま爆進中!!

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150428_nikkanko日刊工業新聞の金融面で担当させていただいている「転換期迎える中国経済」(毎週火曜日、全5回)。本日第3回目が掲載されました。

日本のメディアで中国人というと、フェラーリを乗り回すような「富裕層」か、その真逆の「貧困層」、あと犯罪者ぐらいしかニュースに出てきません。でも、一般的な生活水準の人々だって当然いるんですよね。しかも、その数なんと5億人!! 日本の総人口の約5倍です。とんでもない可能性を秘めていることは明らかです。そんなことをテーマにして書かせていただきました。

xiyangyangさて、記事の冒頭にある『喜羊羊と灰太狼』とは、社会現象を起こしているほど大人気の中国アニメです。YouTubeにも日本語字幕入りのものがアップされているので、一度見てみてください。子供向けですが、大人も楽しめますよ。日本ではほとんど知られていませんが、中国はアニメ産業においても存在感を示そうとフル回転しているのです。

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今回のテーマは「中国人観光客」。旧正月(春節)休みを迎えた2月、中国人観光客による「爆買い」が連日のようにニュースになっていましたね。そこで私は、彼らをもてなす側、つまりデパートや家電量販店、免税店が取り組んでいる戦略に注目してみました。それらを見ていくと、日本も大きく変わり始めていることがわかります。

外国語が苦手とされてきた日本社会ですが、もはやそんなこと言ってられない状況なのです。だって海の向こうから、大金を持った観光客が「日本商品を買いたい! 売ってほしい!」と言ってきているのですから。そこまで言ってくれている人たちに対して、「外国語が苦手なんでゴメンナサイ」とはいきませんよね。ただでさえ不景気なんだし。だから、発音も文法も下手でいいんです。外国語で対応する気概を見せることの方が大事。そうすれば、チャンスは大きく広がると実感しています。

下記は記事の中でも触れているセブンイレブンの車内広告。簡体字中国語と英語の他、韓国語、繁体字中国語の4ヶ国で「セブンイレブンのATMなら、すぐに日本円を入手できますよ!」と伝えています。これまでは日本語で日本人だけを相手にしてきた広告でしたが、ついに多言語で広告展開する日が来ちゃいました!!!
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本日より日刊工業新聞で「転換期迎える中国経済」の連載開始!!

150407_nikkanko日刊工業新聞で中国経済に関する連載を持たせていただくことになりました。一般の方には馴染みが薄い新聞かもしれませんが、今年で100年を迎える歴史のある新聞です。「モノづくり」に焦点を当てた記事が充実しており、流通・サービス・運輸・IT・金融・教育・農業・行政・政治と幅広い業種を取り上げています。中小企業やベンチャー企業のニュースが多いのも特徴です。

私が担当させていただくのは金融面にある「転換期迎える中国経済」。本日4月7日のものに第1回目が掲載。全5回で毎週火曜日の金融面に掲載されます。日本における中国のニュースはネガティブなものが多いのですが、実際に中国に住んだり、中国人と交流している人たちが発信している例は少ないと思います。

今回の記事で中国の別面を少しでもお伝えできれば幸いです。さまざまな考え方や生き方が議論され、多様性があった方が社会や人生は面白くなるのではないでしょうか。

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日刊工業新聞 金融面「『地方』から見た中国経済」