田中拓馬氏が、6月22日~29日に「上海杰芸術」(住所は以下)で個展を開催します。上海在住の方は、ぜひギャラリーにお足をお運びください。そうでない方も、これを機会に田中氏を知ってください。
知人の画家田中氏は現在、アメリカ、ヨーロッパ、中国(10年から個展を開催)、シンガポールなど世界に活躍の場を広げている期待の画家です。受賞歴も上野の森美術館大賞展入選(07年)、国展入選(07、08年)などと輝かしいです。
こう聞くと、さぞかし幼少の頃から絵を勉強してきたんだろうと思うでしょう。それが、まったく違うのです。田中氏が絵を描き始めたのは、なんと26歳のとき。それまで絵とは無縁の生活を送っていました。つまり“異色の画家”といえます。
田中氏は早稲田大学法学部の出身。司法試験合格を目指して、一日16時間の猛勉強を続けていました。しかし、そんな猛勉強がたたり体を壊してしまいます。それからは思うように勉強を続けられない状態になってしまいました。
青春期の挫折・・・。
そんなときに目にしたのがカルチャースクールの絵画教室でした。絵は田中氏の心に沁み込んでいき、いつしか生活の一部になります。そして、今では彼の仕事に。きっと自分自身でも思いもよらなかったのではないでしょうか。
今や世界的な映画監督の北野武もこう言っています。「映画監督になりたいって言って専門学校に通うヤツがいるけど、たしかにカメラの使い方はうまくなるかもしれないけど、人間とか人生ってのはわからないままだよね。いろんなことやってさ、気付いたら映画監督やってましたって方がいい映画を撮れるよね」と。
絵も同じかもしれません。挫折を知らない人が、人生を知らない人が、どんな絵を描けるというのでしょうか。ただうまく描くだけなら、写真とどう違うというのでしょうか。田中氏が遅咲きながら、なぜ高い評価を得ているのか。なぜ心を揺さぶられる人が増えているのか。その当たりに理由があるのではないでしょうか。
なお、ギャラリー初日の6月22日15時に、田中氏から母校・早稲田大学の上海事務所へ絵を寄贈する贈呈式が開催されます。
●田中拓馬 上海ギャラリー
6月22日~29日 10時~18時 ギャラリー「上海杰艺术」にて
住所:上海市徐汇区田林路140号 徐汇创意园 9号楼
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