トヨタが中国経営の現地化を促進

トヨタが中国経営の現地化を促進 
環球時報や人民日報によると、トヨタは中国経営の現地化をいっそう促進させようとしているとのことです。

一般的に、日本企業というのは海外法人の現地化を敬遠する傾向が強いです。理由のひとつは、日本人社員が現地法人のトップを務めていた方が本社の命令を忠実に実施するからです。
しかし、これだと現地の従業員からすると「日本人に支配されている感じ」がするため、反日傾向の強い韓国や中国などでは反発を招きやすいというデメリットがあります。
そこに来て、中国では今回のように大規模な反日デモが発生しました。他の日本企業に比べると、早くから現地化を推進してきたパナソニックでさえ無残な蹂躙ぶりでした。「中国はリスクが高い」ということで、撤退する企業の気持ちは当然ですね。

しかし、トヨタの場合、「サラバ! 中国」とやるのはかなり勇気がいると思います。
なぜかというと、まずユーロ圏の人口ってご存知ですか? 17ヶ国合わせて3億2600万人なんですよ。それに対して、中国は14億人です。
いかに中国14億の市場が製造業にとって魅力的か思い知らされますよね。一国でユーロ圏の4倍以上なんですから。
しかも、ユーロ圏は経済危機が長く続いています。東南アジアといっても、まだすべてが未成熟。
「中国はリスクは高いが、捨てられない・・・」それがトヨタの本音ではないでしょうか。

そんななか、トヨタはここ最近、中国での人材育成、現地化生産、研究開発を進め、現地化を促進してきました。例えば、中国に技術研究開発センターを増設し、ハイブリッド技術など先進技術の研究を進めています。またトヨタ中国法人の董長征・執行副総経理、レクサス中国区の郎立新・副総経理など中国人役員も誕生しています。

また、反日デモ以降、引き続き販売に影響が出ているものの11月の新車販売台数は、前年同月比22・1%減の6万3800台でした。9月(48・9%減)、10月(44・1%減)に比べると、マイナス幅は大きく縮小しています。トヨタの発表によれば、車種を問わず全般的に回復傾向にあるそうです。

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豊田汽車(中国)