ごあいさつ

自社の企業名にある「ナレッジマネジメント」とは、個人の持つ知識や情報を組織全体で共有し、有効に活用する経営手法のことで、「集合知」とも呼ばれています。大企業は現在この手法の確立に力を入れていますが、「集合知」を生かしたビジネスは中小企業・ベンチャー企業・商店のような小規模事業主にも強力なパワーをもたらします。というより、これからの社会は「集合知」なくして成り立たないと考えられます。

例えば、ウェブ開発ツールのWordPressは世界中のユーザーがプラグインやテーマを開発して日々進化し、世界でもっとも普及するツールに成長しています。この「集合知」のパワーはすでに大企業の力をも凌駕しているといえます。

スケールをさらに広げて「革命」というものを考えてみます。20世紀までの革命は、チェ・ゲバラ、毛沢東、ホー・チ・ミン、ケマル・アタテュルクなど強力なリーダーシップを持った指導者によるものがほとんどでした。しかし、2011年から中東で起こった革命には象徴的な指導者は存在しません。民衆一人一人の不満がSNSなどによって拡散しそれが巨大な流れとなり、ついに革命が起こりました。これも「集合知」のパワーの凄さを考えさせられる好例です。とはいえ、革命後の混乱を見ていると、現実社会が一筋縄ではいかないことを痛感します。

さて、ITの進化がこの「集合知」をパワー化させたことは間違いありません。ただ、突き詰めれば「得意分野をそれぞれ出し合って仕事をする」という手法であり、昔から続いてきた仕事のやり方といえます。この手法を用いれば、計算が得意な人、営業が得意な人、宣伝が得意な人、ITが得意な人、語学が得意な人が集まれば、個人でも企業と同等の仕事ができることになります。弊社が目指すビジネスはまさにこれに尽きます。関わる人たち同士で良い影響を与え合いながら社会に貢献していく、それが弊社の目的です。