中国最大のECサイト「淘宝网」(タオバオ)

中国最大のECサイト「淘宝网」(タオバオ)中国最大のECモールとして有名なのが淘宝网(タオバオ)です。
運営しているのは、中国IT最大手の
アリババ・グループ(創業者でCEOはジャック・マー(馬雲))。写真右がジャック・マー氏で、左はソフトバンク社長の孫正義氏。

2003年からスタートした淘宝网は、2010年現在では総商品5億品目、1日あたり平均10億PV、取引高80億円、会員数1億7500万人を超える超巨大マーケットに成長しました。中国でのEC市場の取引総額は約80%のシェアを独占しています。

中国では、クレジットカードによる決済がまだ進んでいないため、オンラインショップは根付かないと言われてきました。しかし、アリババは支付宝(Alipay)という独自のオンライン支払いサービスをつくりあげ、これがうまく中国の社会・経済にマッチしたのです。そこからは破竹の快進撃になりました。

日本でもここ数年、注目が集まりました。なにせ中国進出には資金もかかるし、例のごとくリスクもあります。店舗を破壊されたら、たまったもんじゃありません。そこで、オンラインショップならば手軽に「中国進出」できるというわけです。

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当然ながら問題もある

出店者が爆発的に増えた結果、勝ち組と負け組にハッキリわかれています。負け組は、ほとんど利益を得られずに手数料だけ払い続ける状態になってしまい、結局撤退するユーザーも急増しています。

また、ユーザー環境がコロコロ変わりすぎるのも大問題です。
その代表的なのが、「Yahoo!チャイナモール」と「淘日本(タオジャパン)」の打ち切りです

上の写真からもわかりますが、ジャック・マー氏は孫正義氏と交流があり、2005年に中国ヤフーを買収し、さらに2007年にはソフトバンクの取締役にも就任しています。この流れで2010年にはヤフージャパンとアリババグループが提携し、淘宝网(タオバオ)の商品を「Yahoo!ショッピング」から購入できる「Yahoo!チャイナモール」がオープン。
同様に、中国でも「淘日本(タオジャパン)」がオープン。ここでは日本の「Yahoo!ショッピング」に出品されている商品約1000万点を中国で購入できるようになりました。

ところが、なんとわずか1年後の2012年5月17日をもって、「Yahoo!チャイナモール」と「淘日本(タオジャパン)」は打ち切りになってしまったんです。
孫正義氏はビジネス界の風雲児としてスゴイところもありますが、こういうイッチョカミして飽きたら撤退というのも多すぎますね。ナスダック・ジャパンやメガソーラーもそうでした。振り回された出店者が不憫です。

以上のことから考えるに、淘宝网をやるときは最新の状況をチェックしながら、あまり過度な期待をしないで程程にやっていった方がうまくいくかもしれません。

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