えっ!? 『少年キャプテン』知ってるの?

えっ!? 『少年キャプテン』知ってるの?syonen-captainこの間、取材の仕事で長時間、車を運転することがありました。運転は私がして、助手席にはカメラマンがいました。時間が長いですから、いろんな話をして退屈を紛らわすことにしました。

あるタイミングで、話題は「趣味」の話に移りました。私はマンガが好きであることを伝えると、カメラマンは「どんなマンガを読むの?」と聞いてきました。まずは無難に「ONE PIECEとかですね」と応え、じょじょにアクセルを踏んでいきました。
すると、このカメラマンもガチオタだってことがわかったので、「『強殖装甲ガイバー』が好きなんすよっ!」と言ってみました。すると、驚いて「えっガイバー!? もしかして『少年キャプテン』知っているの?」と聞いてきました。

私も驚きました。ガイバーの連載誌であり、1997年に休刊した徳間書店の「少年キャプテン」を知っているだとっ!? 同志発見です。「えぇ知ってますよ、『トライガン』とかも連載されてましたよね」と応えると、カメラマンは凄く嬉しそうになり、堰を切ったように話しまくりました。長い道中、退屈しなかったのは言うまでもありません。

時と場合によりますが、私はマニアックな趣味や志向(嗜好)をオープンにするように努めています。それは、このカメラマンのように喜んでくれる人がいるからです。
日本社会では「平均的」が美徳とされています。この平均からズレると糾弾されたり排除されたりする恐れがあるので、人と異なる考えや意見を前面に出す人は少数です。ただ、とても窮屈であることは間違いありません。

私も勤めていたとき、上司から「趣味は何だね?」と聞かれたら、無難に「ジョギングです」と応えていました。
また、柄にもなく合コンに参加したとき「どんなマンガ読むの?」と聞かれましたが、間違っても「つげ義春の『無能の人』が好きです」とは言いませんでした。言ったら最後、次に誘われることはないでしょうし。

ただ、あまり自分を押し殺して生きていたら、本当に死んでしまうような気がしました。そつなく組織でスイスイ渡っていける人はいいでしょうが、私はそういうタイプでないことを自覚していたので、少しずつ自分らしい生き方を追求してきました。防衛本能の一種といえます。
事実、うつ病になっている社会人は多くいます。中には自殺してしまったり、新興宗教や怪しいセミナーにハマったりする人もいるわけです。

私がマニアックな趣味や志向をオープンにしているのはなぜか。
大袈裟に言えば、日本社会の寛容度を少しでも上げたいからです。
しかし一番は、マニアックな話をしていると、時間を忘れるほど楽しいからです

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“えっ!? 『少年キャプテン』知ってるの?” への2件の返信

  1. はじめまして、少年キャプテンのことがのていたので私は創刊号~休刊号(ヤングキャプテンを含む)まで、いまだに所蔵しています。

    1. >>>沙門さん
      コメントありがとうございます。創刊号~休刊号まで所蔵とは、凄すぎます! 神レベルじゃないですか!!

      私は子供のとき、近所の床屋に置いてあった「少年キャプテン」を読んでいた程度です。マイナー過ぎて本屋にはなかったのに、その床屋にはありました。

      徳間書店なくして、ジブリもなかったわけですし、日本のマンガ界に大きな貢献をしていますよね。一般の人には、ほとんど知られてませんが・・・。

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